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遺すべきものの取捨選択

『遺品整理』ときくと、亡くなった方のことを思いながらひとつひとつ丁寧に噛み締めて、ときには思い出し涙を流しながらしていくもの…というイメージが強いかと思います。「これはあの人が好きだったもの。」「これは何の為にかはわからないけれど、なぜかあの人がコツコツ集めていたもの。」考えながら整理していくとキリがないかと思います。では、そんな遺品整理で本当に「整理」をするために大切なことは何でしょうか。それは「亡くなったあの人は何と言うか」を考えながら整理していくことです。整理する際に、心の中に「亡くなったあの人」を出現させます。「これは必要ですか。」などと、心の中のあの人に問いかけながら整理していくと、不思議と片付いていくものです。「あー、それね、なんとなく置いていたけれど、捨ててしまっていいよ。」や「それは人からもらったものだから、私の趣味ではなかったけれど置いておいてほしいな」などと、どこからともなく声が聞こえてくる気がするのです。それは、亡くなった方と永く連れ添った家族だからこそ聞こえてくる声です。思い出して悲しくて寂しくて…そんな遺品整理よりも「あの人ならきっとこう言うね」と思いながら整理していく方が、優しい思い出や記憶が心に残りやすいと思うのです。

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